100円ショップのシガプラグUSB電源変換を使って実験用可変型安定化電源の製作 ― 2009/11/07 20:48:29
改造に使用する追加部品は、この製品の他に、12V以上のACアダプター、ポリスイッチ、ワニ口クリップ2つ、抵抗、ポテンショメータ(多回転ボリウム)、DCソケットを用意するだけだ。ポリスイッチは無くても、備え付けのヒューズを使ってもよい。部品で高価な物はACアダプターとなるが、電子工作野郎なら一つや二つはあるだろう。それを利用すれば格安の便利な実験用可変電源の完成だ。
警告
この製作は、研究や学術の目的のため、メーカの意図と異なる改造を行います。製品の分解・改造はメーカー保証が無くなるだけでなく、故障・ショート・発火・副次的な災害の危険、また工作時のケガの危険性があります。機器を改造する場合は十分な電気工作の知識を学習の上、自作の回路・装置として取り扱うことを前提に全て自己責任で行ってください。この改造による動作保障と安全保証はありません。当方は一切の責任を負えませんのでご了承ください。この商品をメーカーの想定外の使用方法にて改造使用している関係上、メーカーへのお問い合わせは大変迷惑になりまので絶対おやめ下さい。
まあ、電子工作野郎なら、こんな事書かなくても分っているはずだよなwwwwww 今回は長文なので申し訳ないが、色々データを書いてあるので是非じっくり御覧されたし。 まずは、改造する前に中身を知らなくては改造できない。筐体から基板を取り出して、まずは表。 そして裏。USBのケースの片側しか止まっていないのと、使用していない端子もハンダ付けされていない。コネクタだけ後付け手ハンダの様だ。100円ショップに売るから半田の3箇所もケチるとか涙ぐましい努力だ。 で、この写真をペイントショップで縮小したり反転したり、パターンに色をぬったりしてから重ね合わせると解析が楽になる。 これを元に解析した結果である。コイルはストロベリーリナックスで買ったポケットLCメータで測った。大体の回路はメーカのリファレンスを踏襲している。(MC34063AのデータシートPDF) ロットによっては、台湾メーカの電源ICのAnalog Integrations Corporation製のAIC1563を使っている場合がある。このメーカは安いセカンドソース電源ICを作っている会社だ。
ショットキーバリアダイオードは回路図中は互換と書いたが、外して型番を確認したら、1N5819と刻印してあった。1A/40Vのショットキーバリアダイオードである。 こちらは、解析回路を清書した図面。 ヒューズを取り去り、代わりにポリスイッチを使用。電流は出力が500mA出るとあるが、コイルの素性が分らないし、そんなに流す事はないので、200mAタイプにした。一応短絡保護回路があるので、短絡してもこの電源は壊れない模様。分圧抵抗を半固定抵抗器に変更。電流を確保するため、電源出力は外した3.12KΩの抵抗を使っている。ボリウムでも良いのだろうが、不意に動かして、実験装置を壊しかねないので、私は半固定抵抗による調整方法とした。半固定抵抗は細かく調整できるポテンショメータタイプを使う必要がある。180度や300度しか回らない安価なものはNGだ。 この調整回路はもっと見直せば調整範囲をきれいに決められると思うが、私が面倒くさがって多回転タイプで済ませている。
使用している部品で100uF/16Vの電解コンデンサがあるが、これは性能が悪いので低ESRの100~470uF/25Vに交換したほうが良いだろう。 ケースを再利用して、ワニ口クリップで電源を引き出せるようにした。人によってはACアダプターの口にした方が便利に使えるかもしれない。 調整部分はぐらぐらするので、エポキシ接着剤でポテンショメータを基板と固定した。 電源入力はICの性能から12V~40V位まで使用可能であるが、実用範囲的には12V~24V位までだろう。出力電圧は最小1.5V位から最大で入力電圧から2を引いた値まででる。即ち12Vなら10V、15Vなら13Vという具合だ。 調整はテスターで希望電圧になるまで回す。注意する事は、5Vを超えた付近から調整ステップが少々シビアになるので、一気に電圧が上がらないようにゆっくり回して調整する。
こういう物を作っておくと、かさばらず、ちょっとした実験に意外にも便利である。スイッチングレギュレータ式なので、それなりのノイズはでるが、そういう仕様と割り切って使えば3.3Vとか5Vとかすぐ作れるのが便利。ブレッドボード用としてもオススメである。 測定データ波形。負荷試験は電球スワン球6.3V50mAを負荷として測定。
当然ながら電圧が低い方がスイッチングノイズは多いが、まあこんな所じゃないだろうか。実験用の電源としては、十分使えるレベルである。これで、ちょっと実験したいときに、目的別のACアダプターを探さなくても済むようになる。
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100均ショップは何でも売っているな ― 2009/11/01 23:59:00
車のシガプラグからUSB電源5Vの変換が105円?! ― 2009/10/29 23:59:59
さて、またまた目に留まる商品を発見した。それが、この「DC充電器」なる、車のシガプラグから5Vを作り、USBコネクターに出力するという物だ。以前にもこの4ポート出力のしっかりしたものを買い求めたが、これは、その1ポート版である。それにしてもこれが105円かよ。中身は大した回路じゃないんだろうなと思いつつゲット! メーカは、SDカードリーダライタと同じエコプラス製。 これが全体。まあ一見何の変哲も無い無難な形ではある。 ヒューズホルダーと思わしき部分をひねって開けてみる。なんだ、ヒューズは無いのか。まあ、105円だからな。早速分解。ドライバー一つでこじ開けられる。やっぱり超音波接着はされていない。 いとも簡単に分解。回路は定番のDC/DCコンバーターであった。これで105円かよ!秋葉原で部品揃えるだけで500円以上はかかるぞ。
ん? よく見ると ヒューズ半田付けかよ! あり得ない機構だなwww 恐らく、金型を間違えたか、間違えた金型で作られたケースを無理やり使うために、バネとヒューズをハンダ付けしたと思われる。手作り感全開だなwwww
こんなのが100円ショップで利益が出せるんだろうから不思議だ。 ICは昇圧・降圧で定番のMC34063(pdf)を使っていた。恐らく中国製と思われるが、このICは単品でも105円じゃ買えないわけだが・・・・・
とにかく、これで12V→5Vの回路として105円でそのまま利用ができる。また回路を変更すれば、先ほどのデータシートの通り作れば5V→12V変換の部品取りとしても使用できる。 DC/DC電源を作るときの材料として利用するのは面白いだろう。
それにしても、こういうのを格安で量産する中国がいる以上、電子立国日本は、もう過去の話になりつつありそうだ。
これを、なるべく少ない部品で改造した記事
12Vから1.5~10Vにする降圧型はこちら
5Vから6~15Vにする昇圧型はこちら
100円ショップにSDカードUSBリーダライタがあった! ― 2009/08/14 08:59:48
他にmicroSDをSDに変換するものも売っている。それに、これSDHC規格の最新SD対応だ。普通にリードライトできる。これが105円とは驚愕な時代になってきた。
※追記 microSD変換アダプタと、このSDカードリーダを組み合わせて使う場合、ドライブが見えても内容が表示されないという症状が確認された。原因は、microSD変換アダプタ側の端子が接触しない所があり、プラスチック部分を1ミリ程カッターなどでそぎ落とす必要がある。
早速分解。超音波接合はされておらず、マイナスドライバをSDカード入り口に差し込んで捻ればすぐに分解する。 基板の表。特に洗浄処理をしているわけでもない。部品の精度はこんなものか。SDカード挿入口は、どう見ても手作り感があるなwwww ペンチでクィクィっと何回かに分けて曲げている感じ。それにしても、105円でこれだけの部品がついてくるのなら、電子工作で部品を秋葉原で調達するより、これから流用した方が安いのではないのか?w コントローラは基板に直接搭載するダイボンディング採用。しかし、何だか半田付けがあんまりきれいじゃないな。最近の安い電子機器の作りはこんな物だろう。今じゃ大して驚かなくなった。なんてったって105円だからなw さて、この性能も調べてみたくなったので、転送速度がどんなものかをテストした。テスト方法は、いつもこのブログ作成でお世話になっているパナソニックのPN-SDCJP3というカードリーダーライタとの転送比較とした。大容量のファイルを何秒で転送できるかをストップウォッチで計測。ちなみに、書き込みの速度テストは、転送したフォルダをそのままSDカードに別フォルダとして書き戻す。消去は、そのフォルダをShift+DELを行い、その時間を計測した。 約420MBのファイルが入ったSDカードを使い、 新しいフォルダにコピーしてドラッグ開始から、ダイアログが消えるまでをストップウォッチで計測する事にした。遅延書き込みについてはFAT形式なので発生しないと言うのが前提だ。これはそれぞれのリーダ/ライタのアクセスランプで確認している。 さて、当時5000円以上で買ったパナソニックの場合
読み込み37.97秒 37.19秒 38.75秒(3回計測)
書き込み53.50秒
消去4.21秒
105円で買ったエコプラス製の場合
読み込み、31.84秒 31.75秒 31.50秒(3回計測)
書き込み47.85秒
消去3.31秒
結果、速度はどれもエコプラス製の方が上であった。恐らくパナのは、タイミングで安全な部分を考慮している可能性があるので、少しだけ遅いのと、発売時期から既に2年以上経過した製品であるので、改良されるのは仕方無いことだろう。それにしてもそれが105円で買えるとは。 但し、数十回以上書き込んでいた1Gバイトオーダーのファイルを数十回ほど書き込んでいた時、一度だけ105円の方が動作しなくなった。USBを抜き差しして直ったが、レアなケースである。ここら辺のQAテストで物の価値が変わるのかなと思った。
総評としては、この値段では相当がんばっている製品だ。見つけたら買っておいても全く損は無いだろう。
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2010/12追記:出回っているSDカードリーダライタは、粗悪品が流通しているのか結構壊れやすいみたいで、認識がされなくなったりする。上記写真を3個買ったのだが、使っているうちに認識されなくなってしまった。
最近発売されたマイクロSDカードリーダライタが100円ショップで購入できる模様。こちらの方が故障が無くお勧めである。100円ショップでも店により、レシートと現物で交換に応じる所もあるので、チェックしよう。
もちろんSDHC対応だ。
中身は、相変わらずの半田をケチった作りw 通常使用では問題ないだろう。心配な方は、USB側の半田を盛ってあげると良い。
※このレビューは個人の見解です。内容は変更される場合があります。
追記2012/3/4
もっと小さく便利な物が出回っている模様だ。詳しくはこちら。
SDカードをまっさらにフォーマットしたい方はコレ
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台所の三角コーナーの小技 ― 2009/06/29 01:28:49
出張に便利!アラームクロックに電源スイッチを付けるだけ ― 2009/06/14 15:44:28
そこでちょっとした工作をしてみた。電池への配線の間にスライドスイッチを入れるだけで良いのだ。これを付けるだけで使い勝手が格段と違う。加工時間も10分程度でできてしまう。
ところで、スイッチの固定の時でちょっとした問題が起きた。 100円均一で売られている時計は材質も安いせいか、スイッチの固定をするときに瞬間接着剤では固定できなかった。
しかし、最近は便利なものがあり、ポリエチレンなどでも強力に接着する接着剤がある。あまり知られていない接着剤なので、この接着剤も紹介しよう。それは「強力瞬間セメダインPPX」という製品だ。使い方はプライマーを接着片面に綿棒で塗り、5分後に1滴ほどつけた接着したいものを押し当てればよいのだ。作業は瞬間接着剤と全く同じ。
この接着強度は大変強く、洗濯干し用のポリプロピレンのチェーンをこれで修理したが、全く大丈夫なのだ。修理してから2年目だが、結構重いものを引っ張っているのにも関わらず全く大丈夫。エポキシ系もポリエチレンやシリコーンは接着できないので、この接着剤は画期的だ。
このような瞬間接着剤は余ったら固まって使えなくなり、もったいないからとか思われるかもしれないが、チャック付ビニールに入れて冷蔵庫で保存すると一年くらいは平気で持つ。 諦めていた修理やポリビニールなどの加工に是非オススメしたい一品である。
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超簡単!!部品整理 ― 2009/06/09 08:56:35
そこで、今回は私が色々試した方法で最良の方法があるので紹介する。 それは、500円で出来る整理術 なのだ。もっとも、部品に限らず、手芸などの小物を整理するのにも応用が利く。
まずは100円ショップなどで以下の物をそろえる。ごく普通に手に入るものばかりだ。 追加の名刺フォルダー・・・・よこ入れのものを買う
A9のチャック付きビニール袋・・・・名刺と同じ大きさなのだ
ラベルシール・・・・品目を書くのに使用する
A4クリアケース・・・・部品の見通しがよく、名刺フォルダがジャストフィット
これに部品を入れて、値をラベルに記入してドンドン整理していく。リードの長い部品は折り曲げたり丸めたりし、数の多い部品は小分けにして整理するなどして工夫して袋に詰める。静電気に弱い半導体などは、アルミ箔で包むか、エレガードなどを袋の上から吹き付けるだけでも効果的だ。QFPなどの足の曲がりやすい部品は厚手の台紙や基板の欠片などに固定して入れると良いだろう。
これを名刺フォルダーに入れる。コンデンサ、抵抗、コイルと部品種別ごとに分けると尚よい。
名刺フォルダをA4ケースに入れて、そのA4ケースにタイトルラベルを貼るだけでOKだ。とても簡単。4センチ厚のケースなら10シート位は余裕で入るので、小袋が80個も入るのだ。まさに少量多品種の整理術。
不精な自分でもこれは楽だし、なんといっても収納効果抜群。是非お試しいただきたい。中型部品などは、大きめの袋に入れて、A4ケースに入れるだけでも良いだろう。
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