100均でよく目にするバッテリーチェッカー。アナログメータ式で、そこそこ使えるのだが、針の表示精度が良くないのと、測る度に針の触れる位置が違う。電池一本を測るのに、わざわざテスターを出すのも手間だし、これをちょっと改造してみるか。
というわけで分解。接着剤で付いているだけなので、マイナスドライバでこじって簡単にご開帳。
ケースの部分とアクリル部分を利用する。
前回のブログで紹介した電源を別にした秋月の超小型電圧計と、HT7750を使った定番5V昇圧回路の部品。改造方法は下にリンクを置いておくよ
HT7750は最低電圧は0.7Vから起動する。これは電池をつなげた時に、小型電圧計に電源を作るための物。今回は(横着して)空中配線にしたw
5個の部品で昇圧できるのはいいね。
製作が面倒という方は、完成品があるよ(・∀・)
電池1本で5Vが出ることを確認。
電圧計は、買ったばかりの状態では、誤差が大きいので、基準電源を決めて、予めトリマーを回して、テスターと表示が同じようになるように調整。これ重要。
その後にメータのアクリルにホットボンドで接着。なかなかソレらしい感じに仕上がる。
1.5Vだけを測れるようにしている。9Vの電池は測定することはめったに無いから問題なし。
動作確認した後に、ホットボンドで固定。ホットボンドは万能だね。
出来上がり。これ、思った以上に便利なテスターになった。この回路は昇圧回路と表示で約50mA近く消費してくれるから、乾電池への程良い負荷となっていいぞ!
ただ、ボタン電池は電流が流れすぎて、もったいない状態になる。それでも、内蔵電池なしで使える手軽さは魅力的だ。
単1、単2、単3どれも測れる。そういや単1電池は久しく見ていないなw 昇圧回路が当たり前の時代だから大型電池を使うことが無くなってきたんだろう。
無くなりかけている電池もこの通り表示する。点灯しなくなったら、0.7V以下だからもう使えないと判断できる。万一プラスとマイナスを逆に繋げても、1.5V程度では壊れないので、これでOK。
テスターを引っぱり出さなくても小数点第2位まで表示してくれるので、とっても重宝するよ。
レッツメークイット!(・∀・)
意外にも反響が大きかったので、組立図を公開。回路は9Vの測定もできる様にした場合の回路図。切り替えスイッチが必要になる。
9Vのチェックが要らない場合は、この回路でOKだ。
2015/8/20追記
もう少し詳しい組み立て方を書いたので、こちらへ
早速製作された記事があったので紹介を。ツイッターではお世話になっております。
こちらの製作記事は、9V/1.5V切り替えをアームの位置検出で実現している。すばらしい。
逆接続についての電源保護は個人趣味でもあるし、実験して問題なさそうだったので特に入れていないが、HT7750やHT7730Aは逆接続の電圧が0.3Vなので、心配であれば電池の逆接続による回路保護を入れると良い。
乾電池が逆に接続されると10Ωの抵抗とダイオードで貫通する。新品の電池とかが逆接続されると150mA位流れるので抵抗が熱くなるかもしれないが、ずっと接続される事は想定されないのでこれでOK。それでも心配なら抵抗の代わりポリスイッチを使用すると良い。
Q:なぜダイオードを電源に直列に入れないの?
A:ダイオードの電圧降下で、DCコンバータの動作電圧が上がってしまうから。
ツェナーを利用すればなんとかなるかもしれない。更なる進化に乞うご期待(・∀・)
2017/6/24
コメントから、逆接続保護回路について問い合わせがあったので、回路を追加。
D4とR1が追加されている。D4は1.5V電池が逆に接続された場合、U1に電圧がかからないようにするためのものだ。9Vの場合はD2のダイオードが電流を流さないため、そもそも逆電圧がかからない。
ただし、実際にこの回路がなくても、乾電池を逆に接続しても壊れた実績がないことをつけ加えておく。必要に応じて使ってほしい。
あと、回路図には書かなかったが、この回路では電池に電流をほとんど流していないので、電池と並列になるように、30Ω~47Ω 1/2Wほどの抵抗を入れることで、実際の電池容量が使えるかの判断になると思う。これは各自調整していただければと思う。
デジタル式にするとは素晴らしいアイデアです。電圧がひと目で分かるので良いです。
市販デジタルチェッカーと見違えるような仕上がりで、目から鱗でした。
電池のサイズや用途に応じて負荷電流を変えた場合も測定出来るように、元の10Ωを利用して電池に並列接続出来るようタクトスイッチ経由で追加して作ってみたいと思います。
本製品のみの軽負荷(約50mA)、10Ω追加の中負荷(約200mA)での電圧をタクトスイッチで確認し、中古電池電力の残り具合を判断して用途を振り分けたいと考えています。
ご着目ありがとうございます。
いろいろアレンジしてみると面白いと思います。
負荷ですが、HT7705Aと青以外の電圧計を使うと高負荷用、HT7733と青の電圧計を使うと、低負荷用になります。
おもちゃの修理ドクターをボランティアでしております。
とても素晴らしいので、おもちゃ病院協会の会員に紹介すると共に、養成講座の実習に使わせていただけないでしょうか。
寺田 和幸さん
ご着目いただきありがとうございます。
拙い説明で恐縮ですが、ご利用いただければ光栄です。
テスター同等の精度が実現でき、自身の電源が不要なので便利と思います。
IKKEIさんのブログを見て、この記事にたどり着きました。
私も、作ってみましたが、丁寧に解説して下さっているので、
苦労せずに完成出来ました。 有難うございました。
自作好きおじさんさん、
ご着目ありがとうございます。
まさかこんなにアクセスされるとは思っていませんでしたw
便利に使って頂いて光栄です。
1.5v用と9v用の切替スイッチがありますが、回路図を見た所入力電圧切替スイッチは必要ないと思われます。
理由は、D2・D3が入っている為、9vがHT7750(HT7733)への逆流は起こらないはずですので、秋月電子の小型電圧計は壊れないと思います。
切替スイッチを9v側に(外して)、配線を「CHECK」と「POWOUT」に繋げて、1.5v入力側に「CHECK」9vが流れ込まないようにダイオード(1S4)を追加するだけで良いと思います。
100均ケースは別として、秋月電子から小型電圧計とHT7733で作ってみようと思います。
ちなみに、9v入力側は小型電圧計の入力範囲3.5v~30vくらいまで計れたら、文句内のですが・・・・
いかがな改造でしょう。
pc_net_spさん、コメント助言をいただきありがとうございます。
私がいろいろ実験した成果ですので、もっと最良の方法があるかもしれません。
ですが、わたしが、色々と壊しながらやった結果、このブログに紹介するに至りました。
わたしの情報としてこのままとしておきます。
時間があったら、ご指摘のことを実験してみたいと思います。
書き込みありがとうございました。
いいものを紹介していただきありがとうございます。施策をしておもちゃ病院のメンバーに提示しましたところ9名の方が作りたいとのことです。製作をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
akkyさん、お役に立てて光栄です。
昇圧型DC-DCコンバータ5V0.2A出力 StepUP・DIP-Ver.2
との接続をもっと詳しく教えて下さい。
7/29追記で 接続する方法です。
図であるともっとありがたいです。
yyyyyutyannsanさん、こんにちは。
逆接続時の中の昇圧回路の保護として追加した回路です。
具体的な回路図を追加しました。
ただし、これを入れても入れなくても、今まで壊れた事がないので、気休め程度かもしれません。
市販デジタルチェッカーと見違えるような仕上がりで、目から鱗でした。
電池のサイズや用途に応じて負荷電流を変えた場合も測定出来るように、元の10Ωを利用して電池に並列接続出来るようタクトスイッチ経由で追加して作ってみたいと思います。
本製品のみの軽負荷(約50mA)、10Ω追加の中負荷(約200mA)での電圧をタクトスイッチで確認し、中古電池電力の残り具合を判断して用途を振り分けたいと考えています。