単4電池3本(別売)をセットするだけですぐ使える。スイッチはお尻の方にある。一応簡易防っぽく電池側はオーリングパッキンが入っている。しかしコリメータレンズ側は単にパチンと前から嵌めているだけなので、恐らく防水効果はないだろう。
ブリスターパックの裏側。アスリート企画という会社。
早速分解。分解方法は、電池ホルダー側から外に押し出すように、マイナスドライバーを基板縁にあてて、叩いて取った。分解はちょっと難しい分類。
この溝に丸いアクリルの様なものが引っかかって止まっているだけである。
LEDは9個付いていて、全部並列接続。LEDのVf値は2.8Vだった。LEDの並列接続は、Vfのばらつきがあるから、本当だったら、LED個別に抵抗を付けるべき。まあ、ここは100均製品なので。
一応抵抗が付いていて12Ω(写真内右赤枠に120と表示)のチップ抵抗が実装されている。
ちょっと計算してみよう。
乾電池は3本で、仮にアルカリ乾電池を使うとしよう。1.5ボルトが3本なので4.5ボルト。
抵抗に掛かる電圧を計算 → 4.5[V]-2.8[V]=1.7[V]
抵抗に流れる電流=電池が流す電流= 1.7[V]÷12[Ω]≒141[mA]
LED一つ辺りの電流=141[mA]÷9=15mA
電流はまあ、こんなものだろう。もう少し流せるかも知れない。
抵抗の電力損失 =0.141[A]x2.8[v]≒0.4W
搭載抵抗は1608と呼ばれる一般的な面実装抵抗器。たいていは0.1Wだから4倍も定格をオーバしている。但し、熱がバネや基板に逃げるのと、100均で売っている物に品質保証などないだろうから、落とし所として設計したと思われる。
ここまでは妥協できる範囲であったが、もっと気にかかる事が。それは、りん青銅のバネの絶縁が基板のレジストだけで行われているのだ。(写真内赤枠) これは危ない。よくこんなもの売ってるなと思う。
基板は銅箔で構成されているが、緑の絶縁塗料(これをレジストという)を保護として塗っている。
ある程度の絶縁特性を持っているが、振動や機構的に擦れたりぶつかったりする部分では、摩擦などで剥がれ落ち、やがて銅箔が剥きだしてショートするおそれがある。それが電源ならば無視できない。車のシガプラグに銀紙を突っ込むようなものだ。
基板外側が、乾電池のマイナス側で、中央は乾電池のプラス側。目で追っかけてみると、もし左赤枠の緑の部分が削れてバネとショートしたら、電池をショートしたと同じ事になるのだ。正直これは幾ら100均とはいえ酷い設計と思う。
逆側のパターンが剥がれた場合は、抵抗をバイパスしてLEDに直接電圧が掛かるのでLEDが切れる可能性がある。
この様にパターンとバネの間をしっかり絶縁していれば問題ない。日本ではチェックもせず中国の製品をホイホイと売ってしまうのか? 安いのは買う方にとって嬉しい。しかし、大前提には安全がある。必要最低限の安全対策を施される事を切に願う。
振動の多い所で使う用途には、上の写真の様なテープや薄いプラスチックなどでバネと基板の間を絶縁する改造をする事をおすすめしたい。
6/26追記
最近の電池ボックスは注意書きのシールが入っていた。
レンズ径24.5mm、厚さ1.2mm。ポリスチレン製。
ボディもアルミで、ストラップがついているので、
してみた!
そのテープ、ポリイミドですよね、さすがです。
うちもどっかで手に入れておくか、