PICkit2、3と開けにくかったプラスチックのブリスターパックから代わり、段ボール梱包。
説明書なし、CDROMなし、ほんとに今時の最低限の梱包だ。ここまで省くとすがすがしさすら感じてしまう。
USBケーブル、本体、ステッカーが2枚入っている。なぜステッカーがという突っ込みはやめておくw
この本体、ケース自体が押しボタンスイッチになっている。後程分解写真を公開。
PICkit2,PICkit3では、中に書きこみファームウェアを入れておいて、ボタンを押すだけでプログラムができるProgrammer to Go相当の機能があるが、ファームウェアがまだ必要最低限のサポートなので、いつか機能が実装されるだろう。
ICSPコネクタは8ピンになり、USBコネクタはマイクロUSBを採用、そしてマイクロSDカードスロットが付いているのが特徴。
重さは、38グラム。他よりも約10グラム重くなったのは、エンブレムデザイン兼スイッチの重さだろう。
お約束分解w
結構トリッキーな組み立てになっていて、斜めについているフルカラーLEDが、ポリカーボネート製の光誘導板を介して上フタの斜めの所を光らせている。そしてスイッチはその板自体が押されて下のタクトスイッチが押される仕組み。斬新というか誰のアイディアだろうw
基板に載っているCPUはPIC32なのだが、ARMとある。実はこれAtmelのARMコアがマイクロチップの型番になってPIC32CZシリーズとなった物だそうだ。ロットが若いPICkit4では現にAtmelのCPUが載っている。(
Twitterでの画像)
追記:ATSAME70Q21Bで間違いない様だ。(日本語のプレスリリースより
pdf)
光誘導版はここに配置される。実際のひかり方は、青やバイオレット、黄色などフルカラー特有の色で表示される。なお、この輝度はMPLABXの設定で可能な様だ。
気になるUSBコネクターまわり。マイクロUSBが世界標準になったが、この華奢さが結構心配だったりする。PICkit4の場合は、ケースフランジをスルホールで止めているため、壊れにくい設計になっている。
PICkit3までは、すたれてしまったミニUSBが採用されていていたが、PICkit4になってマイクロUSBになったので、汎用のUSBケーブルが使用できるのは、とても便利な事だろう。
ICSPヘッダーは、従来の6本から8本に拡張されたが、これはICSPの他JTAGなどのインターフェース拡張として2本追加された格好である。このピンはまだRFU(将来使う予約ピン)の定義である。
1ピンから6ピンまでは昔の接続と同じであるので、物理的に接続が可能であれば、PICkit2,3のコネクタに直接接続することができる。
使用できるデバイスは、グリーンフラグになっている完全サポートのデバイスはまだ一つもないがw、イエローフラグとなっているデバイスは、少し古めのデバイスは使える様だ。
PICkit4を使うには、MPLABX ver4.15以上が必須となる。MPLABX関連のダウンロードは、私のホームページの左にあるリンクから行く方がすぐアクセスできる。
PICkit4特有の設定があり、ソフトブレークの使用もこのチェックボックスにチェックを入れる事で初めて使用可能となる。
他に、PICkit3ではなかった細かい設定などができる様だ。プログラム速度も変更できるようなので、実際比較してみたが、
PIC16F1459ではどちらも12~3秒程度、PICkit3でも4でも同じ速度だった。今後のファームウェアなどの改良で速くなる可能性はありそう。
ただ、PIC24やPIC32などの大容量プログラムについては未検証なので、どれだけ速くなったかは後で実験してみたい。
というわけで、9年ぶりに新しツールPICkit4が発売されたが、そのハードウェアの恩恵を受けるにはもうしばらくかかりそうだ。
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