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OrCADの部品ライブラリをPDFデータシートから作る方法2013/09/21 15:54:24



OrCADは、私がDOSの頃からずっと使っている図面ツールで、趣味でもトラ技の付録に付いてきた9.1を使ったりしている。今でも評価版はケイデンスからダウンロードが可能。趣味でちょっとした図面であれば利用できる。


今回はOrCADのライブラリの登録で、正確に、そして楽に作成するノウハウを紹介する。
この方法は、独自の方法なので、恐らく誰も知らないし、どの本にも紹介されていない秘蔵の方法であるwwww

用意するものは、OrCADの他に、Excelなどの表計算ソフト、元となる部品データシートだ。



まずは、作成したいデータシートPDFを開いて、ピン配列が並んでいる部分を探す。
PICマイコンなら、この部分をなぞってテキストをコピーすると良い様だ。データシートによっては、表になっていたりする。区切り文字のスペースを秀丸等のテキストエディタなどで、\t(タブ)に置換するなどしてからExcelにペーストすると表が完成する。

一部のPDFデータシートは、単に画像だったり、テキスト属性がコピー出来ない(殆どは国産半導体メーカーという実態)ので、その場合はExcelにピン番号と信号を写し取ろう。それだけでも意味がある。



PDFでCtrl+Cしてきたら、Excelを新規で開いて、適当な所でCtrl+Vでペースト。
データシート上の信号名と相違がないかを確認しておく。長い信号名や必要の無い信号名は、この時点で編集しておくと良い。OrCADの場合、負論理表記はRESETとかの上にトップバーを付けたい場合は\R\E\S\E\Tと書けばOK。



順番が1~7までは昇順でコピーされたが、14~8と降順になっている。A2部分の右下隅をCtrlを押しながら下へドラッグすると7番まで楽にピン番号を振ることができる。



降順の場合は、7の下に14と打ち込んで、その下に計算式を入れて、それ以降をコピーすれば、降順のできあがり。



このままでは、ソートが出来ないので、この列(ここではBの列)を選択してから、まずはCtrl+Cでコピーし、その後、開いているセルで形式を選択して貼り付けを選択。



値をコピーする。



これで数字だけのピン番号になった。最初に使った式は消してOK。



数字とピン名称を選択して、並べ替えを選択。



数字の列でソートすれば、全て昇順になる。Excelでの作業はここまで。開いたままにしておく。



OrCADを起動。ライブラリを登録する画面にしておく。サイズは適当であるが、登録するパーツの最大ピン数が左側に並ぶ以上の大きさにしておく。その後、右側にPlace Pin Arrayというボタンがあるので、それをクリック。



今回のパーツは14ピンなのでNumber of Pinsは14としている。


ピンがズラズラ並んだら、ピンだけをドラッグで選択し右クリックで、Edit Propertiesを選択。



ピンの属性リストが出る。ここでNameの部分をクリックすると、その列が全部反転される。



Excelに戻り、先ほど作ったピン名称部分を選択しCtrl+Cしてコピー、



そしてOrCADでShift+Insertキーで貼り付けだ。表が更新されたらOKする。このショートカットはWindows3.1時代のショートカットを引きずっている様で、Ctrl+Cではこの操作はできない。必ずShift+Insertを使う。
なお、列選択後にCtrl+Insertキーでその列がコピーされる。また、中のセルのコピーやペーストは従来通りのCtrl+C/Vである。 


ライブラリをみると、見事にピン番号に対応した信号名が書き換わっている。私の場合は、ネットリストを吐き出す位にしか使っていないので、なんでもPassive属性だが、個別に設定もできる。


一旦選択を解除後、半分を右側に持って行きたいので、この様にドラッグして選択する。
8ピン以降下を持って行きたい場合は、8を含めると7も選択されるので、この位置で選択。


OrCADの部品ライブラをPDFデータシートから作る

選択したら、そのまま右にドラッグ。右に持っていけたら指を離す。1ピンくらいずれても、手直しはできる。ここで、例えば、ドラッグでなくCtrl+Xでカットして、Ctrl+Vでピンを表示させた場合、ピンのソートが上から8,9,10・・・と逆転するのでご注意。
Excelで部分的に左と下は昇順、右と上は降順と作って、それぞれ左右にピンを定義する方法もあるが、それは各自実験してみると良い。


さて、これでピン振りは終わりである。あとは、見かけを整える為にサイズを変更して、外部の四角を書いて終了。


これで出来上がり。今回の例では14ピンのICであるが、数10ピンや数100ピンの大きなデバイスでも基本的に同じである。PDFでコピー出来ないデータシートがあっても、Excelシートでピン番号の対応リストを作っておくだけでOrCADのピン登録がすぐに終わるというメリットは大きい。

OrCADをよく使っている人は、是非このテクニックで時間を短縮して、確実な図面製作に貢献して頂ければ幸いである。




コメント

_ CPU.BACH ― 2013/09/22 23:35:26

私もまだDOS版を愛用しています。すばらしい方式ですね。そろそろWindows版に移行しようかと考えているところです。

_ air_variable ― 2013/09/23 21:01:07

DOSのOrCAD、懐かしいですね。会社入社時にNEC98でフロッピー2枚で運営したのが最初でした。もう使い方を忘れてしまっています。
draftとかprintallとか手で打つんでしたっけ?(汗)

Excelでピン設定が出来るのが便利ですね。
OrCADはまだまだ、裏技的な事がありますが、今回ご紹介したのはほんの一部で、例えばパーツリストの作成も、パーツの属性をうまく利用すると、メーカー名や誤差、フットプリントなどの情報を効率よく管理できます。

評価版は60個までのパーツと75本までのネットに制限ですので、ホビー用として、もう少し無料時の制限がゆるくなればいいのですが、商業ソフトなので仕方ないかもしれません。
読み込みは無制限で読み込めますのでOrCADのビュワーとしては使えると思います。
dos版の*.schも読める事になっていますので、Libをまとめれば、もしかしたらDOS版の図面が開けるかもしれません。

_ CPU.BACH ― 2013/09/24 23:09:43

Windows版も初期の頃に試したのですが、DOS版からのLIBの移行に悩んだ記憶があり、過去の遺産も捨てきれなくて、DOS版を使っています。ThinkPad 535を半ば専用機にして。

_ air_variable ― 2013/09/25 21:34:05

今使っている自分のLIB(user.olb)ですが、DOS時代からの継承でつかっていますw
Windows版になってから、適当なLIBをその場でパーツエディットして、全く別のパーツに変えられるので、専用LIBに纏めることはしなくなりました。納品用は、LIBをまとめてしまうので、便利です。
http://airvariable.asablo.jp/blog/2011/12/27/6266464

_ CPU.BACH ― 2013/09/27 14:57:05

なるほど、これまた貴重な情報をありがとうございます。移行する決心がつきそうです。

_ (未記入) ― 2014/10/15 09:58:37

貴重な情報です!ありがとうございます。効率がめちゃあがりました

_ air_variable ― 2014/10/19 18:45:07

お役に立てて光栄です。

_ horihori ― 2015/12/17 12:10:33

昔からexcelからなんでコピペできないんだと思っておりましたがShift+Insertでしたか~、大変参考になりました。

_ air_variable ― 2015/12/31 19:08:13

お役に立てて光栄です。
昔からOrCd使われていたんですね。

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