ある日、戸棚を整理していたら、2007年8月31日の発売初日に手に入れていたボーカロイド「初音ミク」を発掘。最初にちょっと声を出して遊んだ程度で、その後触る機会がなかった。ずっと初音ミクのリスナーになっていたが、折角なので歌わせてみようと思った。
このパソコンにインストールすらしていなかった。ああ、思い出した。今のパソコンは2008年1月に購入したもの。(
過去ログの68番)一世代前のパソコンでは、一旦インストールしたものの、重くて使う気も起きなかったから、完全放置していたと思った。と言うことでインストール。アクティベーションキーも問題なく通る。
ディスクトップミュージック(DTM)を離れてから10年以上。新しく楽曲を作るにしても、色々環境が古いものばかり。今まで作った曲から選ぶことにした。
今回は1996年制作の「
アクセレーション'96」。とあるライブのイベントで、実際にボーカルとその時作って使用した音源である。歌詞は提供していただいた。
当時のDTMでは動画として標準の
MIMPI形式のファイルも制作。
T-MIDIというMIMPI形式再生可能なプレーヤーとSC-88があれば再生できる。現在はMIDI音源など使わず、
DAWと言われるツールで作るのが一般的のようだ。
早速ボーカロイドエディタを起動。まずは、主旋律部分を作る事に。音符をいちいち書いていくと大変なので、元データからボーカル部分を抽出。その後、漢字やアルファベットは全てひらがなに変換して歌詞データを音符に流しこむ作業を繰り返していく。
幾つかの書き方に注意する所があって、例えば、「わたしは」を「わたしわ」に書き換えたりする所がある。このソフトは英語読みは対応していないので和製英語の様に書きなおす必要がある。英語はかなり苦戦した。このエディタ、お世辞にも使いやすいとは言えない。オクターブを変えるトランスポーズが無いのがかなり不便だった。
何日間かかけて完成。全部で6時間以上は掛かったと思う。まだまだ直す部分があるが、まずは妥協。このツールだけでWaveが作成できる。
次は、MIDIデータを音源化する作業。MIDI音源を直接波形データーにする。Cakewalk2.0を使って若干の音のバランスを修正。旋律抽出もこのソフトで行なっている。今更なCakewalkであるが、一番慣れ親しんだソフトなので、私にとっては便利である。今では
Sonerシリーズか。
曲録音は
ウェーブレコーダーの「仮面舞踏会」(フリー)を使ってMIDI再生しながら録音。このツールは長時間パソコンのウェーブを録音出来るツールで、更にMP3に変換する機能もある。ネットラジオの録音などに最適のソフトだそうだ。
ボーカルの音加工には、
Wave Paseri(フリー)を使った。かなり古いソフトで、アンドゥも1段、癖のあるユーザインタフェースではあるが、エフェクト機能が満載なので、たまに使っている。ノーマライズ(波形の最大値をレンジの最大にする機能)とエコーはこれを使った。
音源は揃った。あとは映像。映像はT-MIDIで再生している動画を
アマレココ(フリー)で動画キャプチャー。同時に音声も撮れるが、今回は映像のみ利用した。
映像と音源が揃ったのでトラックダウンできるソフトを探したら、この前購入した動画編集ソフトの
Loilo Scope2を使う。ユーザ・インターフェースが簡単で、編集も比較的楽。Youtubeへダイレクトにアップロードできる便利なソフトであるが同期が前半と後半で微妙にずれるとか、カットした部分にノイズが乗るなど、DAWの代わりとまではいかない。ここまでの作業を手持ちソフトやフリーソフトで駆使して制作したが、ここらあたりが限界。Loilo2のTipsをついでに見つけたので
リンク。
というわけで、トラックダウンした動画。一連の作り方は大体理解できた。
16年前の曲を初音ミクに歌わせた自分の曲は、なかなか感慨深いものがある。
初音ミクを自由に操っているボカロxxxp(プロデューサーのP)がどんどん初音ミクに魅了するのも良くわかった。次に作るときはDAWソフトを導入して制作してみたいものである。
最近のコメント