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フリーのプリント基板エディタ「PasS」はユニバーサル基板向き2012/05/04 14:56:31

アマチュアが基板を作る時はフリーの基板エディタを使う機会が多いであろう。
代表格はEagle。回路図とパーツリストが完全にリンクしており、自動配線も出来るから条件付きではあるものの、フリーとは思えない高級なツールである。
しかしながら、多機能がゆえに習得する事も多いのでとっつきにくい印象もある。
基板の作図といえば、PCBEも有名だ。こちらも多層基板設計が出来るが、仕事で基板を設計した方であれば理解できることが、初めてのツールを触る人にとって、これまた敷居が高い。



簡単な基板作成ソフトとしてMinimal Board Editor(MBE)が有名である。以前に電子オルゴールの基板(電子砂時計も同じハード)のパターンをこれで作った。これくらいの規模なら、1日位じっていればあとは簡単に作れる様になる。ただ、これはあくまでもパターンを引くのが目的なので、部品実装などを表現する用途には少しプアな感じ。



以前紹介したFritzingはブレッドボードにパーツを置いていき最後にそのパーツを別の基板に置き直して自動配線を掛ければ基板が完成する。ビジュアル的にはとても親しみの持てるものであるが、もっと簡単なツールがあった。



掲示板で情報を知ったPasS(Parts Arrange Support System)という基板エディタである。
お絵かきソフトにグリッドの概念が入った感じのものである。自動配線やラッツネットは一切ない。
MBEよりもビジュアル的に表示出来る。どちらかと言うとユニバーサル基板向きな回路図エディタである。

パーツはある程度揃っており、無いパーツはwindowsなどのペイントなどBMPが編集できるもので作ることが出来る。ユニバーサル基板は秋月の基板を含めた標準的なものが揃っているので、簡単な基板をお絵かきライクで書いていくことが出来るだろう。
意外な操作があるので、マニュアルはひと通り読む事をおすすめする。



では、私も早速使ってみることに。ローコストLCDシリアル通信モニター(PIC16F1823)の基板を例に書いてみる。



LCDを外した基板はこんな感じ。部品点数も少ないし、秋月B基板を使っているので、基板エディタ操作の練習にはなるだろう。



インストールして起動すると、最初は「ピン配線をするために1/2しますか」 というメッセージがでる。これはいいえを選択。部品を最初にドンドン置いていく。部品で新たに作った部品は、SOCKET5とHEADERL6の2つだけで、あとは標準パーツを使用した。部品をダブルクリックすればリファレンスとパーツ名を入力できる。



ひと通りパーツを置き終えたら、一旦セーブ。バックアップは取ったほうがよい。もう一度ひらきなおして、「ピン配線をするために1/2しますか」は「はい」にすることでピン間配線が出来るようになるが、このグリッドを2.54mmに戻すことはできない。できなくても部品の追加位置合わせがチョット面倒になるくらいで問題は無い。ツールの下の方にツールボタンがあるが、マウスでかざすと何のボタンかが分かる。


パーツを表示してアウトラインだけで配線すると楽である。



最初はとにかく配線の意味や通し方に慣れが必要で、ちょっと戸惑うであろう。青い線が基板裏の配線。赤が表の配線、オレンジ色は表のジャンパー線、緑が裏のジャンパー線だ。同じ色同士で交差させると、同一線とみなされるので、避けて通すようにする。特に青線と赤線はパターン線なので、クロスすると全部繋がる。万一触れてしまったら一旦右クリックで消して書きなおすか、電線を範囲指定で削って消すかして書きなおす。
レイヤー表示をオフにして範囲指定して消しても、実はオフしたレイヤーも消えるので注意。
ピン番号も表示出来るので、回路図と確認することもできるが、ネットリストが出力されるわけではないので、ガーバー出力でもしない限りでは特に気にしなくても良いだろう。


フリーの基板エディタPasS
(D1の方向が逆になっています)
3時間以上かけて書き上がった。LCDを載せてみた。配線にはあまり貢献していないが、位置の説明などは説得力がある。



裏面も自動的に表示されている。緑色はジャンパー線部分。



拡大は2倍の固定。しかも移動選択モードでは基板の拡大縮小ができない。
 windowsでは当たり前にあるCtrl+Cなどのショートカットキーはこのツールでは殆ど使えず、代わって独特のツールバーボタンにてアンドゥやクリップボードコピーが用意されている。ホイールマウスも使えないのは不便だがフリーでここまで出来るのだから大した物だ。
この基板エディタPasSは「方眼紙に描いて、消しゴムで消す」という表現がしっくり来る。



パーツで、ピン番号が出ているのでどうやって管理しているかと思ったら、赤色の1番が254番、2番が253番という風に、色のグラデーションで決めている様だ。コネクターとかICを作る時、ICの足を単にコピペしただけでは、ガーバー出力時に接続されないので注意が必要だ。



ドキュメントとして綺麗なものができるので、スクリーンキャプチャーをして説明資料などに結構使えると思う。


PCBEへのガーバー出力にも対応している。色々な設定は説明書に詳しく書いてあるので割愛するが、フリーウェアでここまで出来れば申し分ないだろう。



  →Eagle 日本語説明のページ 趣味の電子工作にようこそのコンテンツより
  →PCBE







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