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自由にしゃべるI「音声合成LSI ATP3011F4-PU」を動かしてみた2012/04/02 16:54:45



秋月電子通商より発売された「音声合成LSI ATP3011F4-PU」が最近静かなブームである。
シリアルでローマ字をこのチップに送るだけで、何とリアルタイムでしゃべるのだ。通信はシリアル以外に、I2C、SPIの合計3種類対応。このチップを早速試したい場合は、arduinoの基板を利用し、音声アンプなどを繋げればすぐに行える。殆どのピンを空きピンにしても、チップ内部でプルアップしているので問題ない。



手っ取り早く、ピエゾを接続してみた。ターミナルソフトが必要になるが、windowsターミナルでもよいし、秀term、TeraTermどれでも良い。私は秀termを使用。デバイスマネージャーでポート番号を確認して、ボーレートを適当な9600bpsにして、ローマ字を送る。おおっ!しゃべるぞこいつ!

注意する事といえば、最初に必ず「?」を送る事。これをしないとボーレートが不明となり、チップをリセットしないと認識してくれなくなる。それとローマ字を打ち込んだらenterで発音開始になる。ローマ字を打った瞬間に発音するわけでは無いので注意。



ピエゾは、夜中にちょっとやる程度なら辛うじて聞こえるが、やっぱりアンプは必要だろう。という訳で、アンプ付き評価基板を作ってしまおう。LM386で良いかなと思ったが、手持ちにTA7368PGがあったので、ゲインも大きそうだからこれを使おう。
他に82V739アンプの参考例も見つけたのでご参考までに。



お決まり秋月のヒット商品、AE-UM232


※半固定抵抗記VR1は10KΩです

回路図も書いてみる。オーディオ出力は1段のフィルターで大雑把に1KΩと0.1μFにしたが、音声帯域が4KHzと言うことと、部品の汎用性、鳴れば良いので、シンプルな回路とした。
このアンプは入力カップリングコンデンサが要らないので、直接可変抵抗器に接続している。
アンプのリップル除去も、USBから電源を取っていて音質も期待できないので省いた。
リセットはUSBシリアルが付いているので、付けておいたほうが良い。
空きピンは、内部でプルアップされているので何も処理しなくてもOKだ。



今回の製作は、部品代をあまりかけないように、使うピンだけ丸ピンソケットを使った。



決まった回路図で、使う予定のないピンが予め分かっていれば、使う事の無い部分にまでソケットを使う必要はない。但し、角になる部分は支えとしてダミーのピンソケットを付けたほうが良い。

この方法は、ユニバーサル基板の領域を自由に使えるようになるため、電線でジャンパーしなくてもパターンが通りやすくなる。あくまでも回路に変更が無いことが前提だ。



音声合成LSI    ATP3011F4-PU

出来上がり。シンプルでも、評価には十分だ。これをひとつ作っておくと、ちょっとした評価に便利に使える。



小さなスピーカを使ったので音質はちょっと良くないが、フィルムケースとかかぶせると聞き取りやすくなる。スピーカーボックスに入れるともっとマトモな音がするだろう。





声質は「ソフトーク」ぽい音。女性の声一種類。ボーカロイドは音程と長さに特化しているが、このLSIやソフトークは、抑揚などが結構研究されている。ソフトークとは、こんな感じのソフト。ダウンロードはこちらから出来る



ヤマハではボーカロイドのハードウェア化も出来上がっているそうであるが、装置自体はプロトタイプのみ存在し、チップ販売での供給との事。





これは今まで出来なかった事をシリアル通信で実現できるのだから、例えば、以前紹介した激安テスターをシリアル出力改造を応用して、マイコンで音声合成LSIから読み上げるとか、福祉用の音声合成発生装置とか、色々とアイディアが浮かぶだろう。

追記8/13
このデバイスには裏コマンドが存在し、音声の音程を変更出来るようだ。但し公式サポート外との事。理由を知って納得。クロックを変更しているわけね。





コメント

_ ラジオペンチ ― 2012/04/02 19:57:10

こりゃ面白いですね。

電子楽器につないで歌わせるようなことが出来ると、もっと面白いと思うのですが。それって、ミク様の領域か、

_ air_variable ― 2012/04/02 20:43:57

今までに無い手軽さで、色々応用が利きそうです。視点を変えられない様な用途で読み上げてくれる装置とか、結構便利かなと思います。

ボーカロイドは、チップ単体で提供できるそうです。
デモ機はありますが、これを販売する予定は今の所内装です。
http://getnews.jp/archives/176275

_ 木村 ― 2013/05/18 16:06:03

同じようにArduino + ATP3011 で音声を出しましたが語数に関係なく最初にノイズ音がします。如何したらいいか教えてください。

_ air_variable ― 2013/05/18 18:07:41

ノイズ音という表現にも色々あると思いますし、どんな回路構成かも私にはわかりませんので何とも答える事が難しいです。それだけ答えに広がりがでるので、具体的に書いてもらったほうが答える方は助かります。

ノイズは、どのレベルまで許容できるのかは、使う目的(使う人)の感覚に委ねられるので、発音前の「ぷちっ」となるだけで良しとする場合と、そうでない場合があります。

発音前のポップノイズ(ぷちっという音)は、アンプ前にミュート回路等を取り付けるなどで解決できると思います。回路などは多少考える必要があるので、検索エンジンなどでまずは調べてみると良いと思います。
簡単に対応する場合の例
http://blog.zaq.ne.jp/kyotani/article/382/


最初のロットで外部発振子が必要な物は、基板レイアウトによってうまく動作しない場合があるようです。
http://d.hatena.ne.jp/OkibiWorksLabo/20111204/aquestalkpico

詳しい事は、開発者に聞いてみるのも良いと思います。
http://blog-yama.a-quest.com/

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