シリアルでローマ字をこのチップに送るだけで、何とリアルタイムでしゃべるのだ。通信はシリアル以外に、I2C、SPIの合計3種類対応。このチップを早速試したい場合は、arduinoの基板を利用し、音声アンプなどを繋げればすぐに行える。殆どのピンを空きピンにしても、チップ内部でプルアップしているので問題ない。
手っ取り早く、ピエゾを接続してみた。ターミナルソフトが必要になるが、windowsターミナルでもよいし、秀term、TeraTermどれでも良い。私は秀termを使用。デバイスマネージャーでポート番号を確認して、ボーレートを適当な9600bpsにして、ローマ字を送る。おおっ!しゃべるぞこいつ!
注意する事といえば、最初に必ず「?」を送る事。これをしないとボーレートが不明となり、チップをリセットしないと認識してくれなくなる。それとローマ字を打ち込んだらenterで発音開始になる。ローマ字を打った瞬間に発音するわけでは無いので注意。
ピエゾは、夜中にちょっとやる程度なら辛うじて聞こえるが、やっぱりアンプは必要だろう。という訳で、アンプ付き評価基板を作ってしまおう。
LM386で良いかなと思ったが、手持ちに
TA7368PGがあったので、ゲインも大きそうだからこれを使おう。
※半固定抵抗記VR1は10KΩです
回路図も書いてみる。オーディオ出力は1段のフィルターで大雑把に1KΩと0.1μFにしたが、音声帯域が4KHzと言うことと、部品の汎用性、鳴れば良いので、シンプルな回路とした。
このアンプは入力カップリングコンデンサが要らないので、直接可変抵抗器に接続している。
アンプのリップル除去も、USBから電源を取っていて音質も期待できないので省いた。
リセットはUSBシリアルが付いているので、付けておいたほうが良い。
空きピンは、内部でプルアップされているので何も処理しなくてもOKだ。
今回の製作は、部品代をあまりかけないように、使うピンだけ丸ピンソケットを使った。
決まった回路図で、使う予定のないピンが予め分かっていれば、使う事の無い部分にまでソケットを使う必要はない。但し、角になる部分は支えとしてダミーのピンソケットを付けたほうが良い。
この方法は、ユニバーサル基板の領域を自由に使えるようになるため、電線でジャンパーしなくてもパターンが通りやすくなる。あくまでも回路に変更が無いことが前提だ。
出来上がり。シンプルでも、評価には十分だ。これをひとつ作っておくと、ちょっとした評価に便利に使える。
小さなスピーカを使ったので音質はちょっと良くないが、フィルムケースとかかぶせると聞き取りやすくなる。スピーカーボックスに入れるともっとマトモな音がするだろう。
声質は「ソフトーク」ぽい音。女性の声一種類。ボーカロイドは音程と長さに特化しているが、このLSIやソフトークは、抑揚などが結構研究されている。ソフトークとは、こんな感じのソフト。
ダウンロードはこちらから出来る。
これは今まで出来なかった事をシリアル通信で実現できるのだから、例えば、
以前紹介した激安テスターをシリアル出力改造を応用して、マイコンで音声合成LSIから読み上げるとか、福祉用の音声合成発生装置とか、色々とアイディアが浮かぶだろう。
追記8/13
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