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キャラクターLCDモジュールを簡単に改造して3.3Vで使う2009/07/06 19:55:18

LCDモジュールを簡単に改造して3.3Vで使う
※サンライク社の小型LCDモジュールSD1602HUシリーズは、この改造では動作しませんのでご注意下さい。その理由

キャラクターLCDはマイコンで手軽に使えるデバイスで、最近では値段が下がって来たのでマイコン野郎がコレを使う機会も増えてきたことだろう。しかし、こいつを今ハヤリの3.3Vでも使えないかと考えてみた。
一般的には次の選択肢が考えられる。
 (1)LCDとユーザーボードとの間に電圧変換デバイスなどでインターフェースを組む
 (2)LCDコントラスト端子には負電圧を別途用意する
と、3.3Vの回路にLCDをつけるには、それなりの回路を用意する事になる。 電池駆動のマイコンや、FPGAのI/O電圧が3.3Vの所にそのままサクッとLCDをつける方が便利なんだよな。これが、何にも考えずに3.3Vシステムに接続されたらどんなに楽か。と言うわけで手軽に出来ないかを考えてみた。サンライク社の液晶モジュールは、動作電圧が2.7Vから動作するとの事なので、このCONTピンをなんとかしてやればいい。

まずはインターネットで調べると、既に同じ事を考えていて、マイコン野郎ならご存知の、あのELM(ChaNさん)の秘蔵のテクニカルノートに、汎用LCDモジュールの 3V動作という記事がある。LCDを改造するならば、それをもっと簡単にできないかと試行錯誤の末、良好な結果が出たのでここに発表する事にした。秋月電子、マルツ電波のそれぞれのSUNLIKEのSC1602BS-Bを実験したが、どちらもこの改造で動作した。2桁のLCDを例にしているが、4桁のLCDでも動作するはずである。これで、マイコン野郎やFPGA野郎が快適に開発出来ること間違いなし! 既に20台位以上は製作しているが、今の所問題は出ていない。しかしメーカやロットによっては、この改造で動作しないものもあるかもしれないので、これで動かネーヨと暴れない事だ。あくまでも紳士的になw

原理は、R6のコネクターに近い方から出ているLCDの駆動クロックを利用して、それをマイナスのバイアスとして使用する。配線サクッと終わって非常に楽だ。アマチュアレベルや実験レベルでは実用的な回路である。

この改造では、乾電池2本の3Vから動作する。懸念していた電源低下による液晶モジュールの内蔵クロックは電源が5Vの時から3.3Vの時にした時、少し遅くなる程度なのでタイミング的には恐らく問題が出ないと思われる。参考までに、R6-91KΩクロック出力から波形データを採った。
3.3V時の発振(約240KHz).jpg
3.3V時の発振(約240KHz)
5V時の発振(約260KHz).jpg
5V時の発振(約260KHz)


回路


回路図.gif
なんといっても簡単に。これがコンセプト。回路は普通のチャージポンプ回路。バイアス電流は小さいのでこれでOK。


部品

LCD改造部品写真.JPG
マイコン野郎やFPGA野郎なら、コレ位の部品は転がっていると思われるので、すぐ作れる筈だ。

一般小信号ダイオード 2本→ 1S2076を使ったが、3V駆動ならショットキーバリアの方がいいかもしれん。
抵抗4.7KΩ → 3.3Vのバイアス抵抗。3Vの場合は直結でOKだったが、細かい調整をする場合は10KΩ程度の半固定抵抗などにすると良い。いずれにしても各自工夫して欲しい。
コンデンサ0.1uF 2本 → 説明不要の汎用の積層セラコンだ。


配線方法


改造ポイント.JPG
この写真を元に配線だ。たぶんそんなに難しいところはないと思う。君なら出来る!You can do it!

①はヘッダーの3番のコントラスト調整Vo信号の0Ωが搭載されている。これを外し、ヘッダーからの電圧を断ち切る。
②はR6のこの端子に約250KHzの矩形波が出力されているので、これを利用してマイナス電源を作る。
③はポリイミドテープ(無ければ絶縁できるテープで)などで絶縁処理を施し、空中配線に備える。

コンデンサに被服.JPG
部分的な絶縁は、ビニール電線の被服を利用した。ここも各自工夫だ。
クロックを取り出す所.JPG
コンデンサを半田付けする。
グラウンドはここを利用.JPG
ダイオードは手早くハンダ付けするべし。
どんどん配線していく
部品の足を整えながら空中配線していく。グラウンドはフレームのグラウンド部分を利用する。
丸の付いた部分が負電圧発生部分
赤丸の部分がマイナス電圧の生成部分だ。これをR7の左側のパッドに抵抗を介して接続する。VCCが3.3Vの場合4.7KΩ、VCCが3Vの時、直結でOKでだったが、使用するLCDやダイオードで特性が変わるかもしれないので、この抵抗値は各自確認をお願いする。

配線完了
これで配線が完成した。急ぐ気持ちを抑え、念のため目視やショートチェックを行うのだ。
こうすれば5V用として切り替えて使用可能
3.3V専用にしてしまっても構わないが、実験でLCDを使う場合5Vと3.3Vと使い分けたい時がある。その場合、この様にスイッチを付ければ、5V動作の時に3番ピンから来るVoを利用できるようになり、従来互換が保てるようになる。スイッチはR7のパッドを利用すると便利だ。

横から見た図.
このように、ディスクリート部品でも薄く作ることが可能。唯一厚みのあるのはスイッチだが、超小型スイッチを使用すれば、もっと小さくなる。

LCDを良く使うマイコン野郎、FPGA野郎は、これで大変便利にキャラクターLCDを利用出来るようになった筈だ。是非活用して頂きたい。

※これはホームページで掲載していた部分を一部変更してブログへ転記したものです。

追記:最近では3.3V専用のキャラクターLCDが販売されている。

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