市販の減塩塩に含まれるベクレル量を計算してみた ― 2011/09/07 23:00:05
※商品のメーカー名は伏せています。また、海などの自然界から生成した塩なので、普通の量を使うには特に問題無いです。
興味があって買ってきた減塩しお。料理に使うわけでない。
実は、ガイガーカウンタでの食品の放射線測定という記事で、カリウム40が入っている事を知り、それを使って基準を出せないかを実験してみたかったのだ。
なるほど、カリウムが25.9g含まれているのか。
原子量 39.96[g/mol]
自然界のカリウム中のカリウム40含有率 0.0117[%]
半減期 3.9×10^16[Sec]
自然界のカリウム中のカリウム40含有率 0.0117[%]
半減期 3.9×10^16[Sec]
計算式は、さっきのサイトの説明から
この製品100[g]中のカリウム量は25.9g。1kg当たりでは259g。
このうちカリウム40含有率 0.0117%であることから
259×0.000117 = 0.030303g
コレを含有数/原子量と計算して、更にアボガドロ定数をかける。
0.030303/39.96 x 6.0221415 x 10^23 = 0.0045667906375e23
=4.5667906375 x 10^20
つまり、この塩が1kgだとすれば、4.5667906375x 10^20個のカリウム40原子があることになる。
なんとかここまで理解できた。
カリウム40原子のt秒後の原子数をtの関数で表す。
4.5667906375 x 10^20 x (0.5)^(t/3.9x10^16)
0.5は半減期の事か? この式をtで微分すると良いらしい。
4.5667906375 x10^20 x(0.5)^(t/3.9x10^16) d/dt
= 4.5667906375 x10^20 x ( log(0.5)^ 2.563 x 10^ -17)×e^( log( 0.5 )^ 2.563 10^-17 )t
ここで、
(-1.7765x10^17) x e^ (-1.7765x10^-17)は (-1.7765x10^-17) x e^ (-1.7765x10^-17)に置きかえられるので、
4.5667906375 x10^20 x (-1.7765x10^-17) x e^ (-1.7765x10^-17) t
= 8.11290356751875 x 10^3 x e^ {(-1.7765x10^-17) t}
そして、1秒あたりの崩壊数はt=0で求められるから e^ {(-1.7765x10^-17) t}は1になり、
= 8.11290356751875 x 10^3 ≒ 8112.9
ベクレルの定義は1秒当たりの原子核崩壊数なので、
この塩は 8112.9ベクレル/kg
ということになる。つうか、計算しんどかったわ (´・ω・`)
それにしてもよく出来たサイトだ。
これを使って自分で距離や測定条件を決めて、何十回か測ったデータと、バックグラウンドを何十回か測ったデータの差分を調べることで、基準線量として利用出来るらしい。
私がちょっとだけやってみたが、ほんの数cpmが足されたかなという感覚。なので、500bq/kgとかをガイガー管で測るには、鉛などで完全にガードし自然放射線から完全に遮断し、試料を計らないと難しいという感じだった。
政府や生産者は安全を謳うのだが、ベクレル表示を付けてくれたほうが、よっぽど安心な気がする。そしたら、自己責任で累計した1秒あたりの原子核崩壊数、つまりベクレル表示を累計して管理出来るわけだ。汚染された物を完全に避けることが出来なくなった今、せめて事実の数字を表示してくれたらと思う。生産者には是非お願いしたい事である。
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